ストリーム・イン （流れを利用して、スムーズに流れにのるテクニック）
このテクニックは、流れの力を利用してコンパクトに転回する時に使うものです。この図は左から右に流れているものとして見て下さい。
川岸は岩などがあるうえ浅いので川の中央方向（本流方向）に移動します。この時フェリーグライドというテクニックを使います。川は一様の速さで流れているように見えますが、本流付近などの方が速いのでこの部分にパドルを入れブレード（パワーフェイス）で水をつかみます。そうするとブレードが水を受け下流にもって行かれる力が働くので、この力を利用してカヌーの方向を変えます。カヌーが下流を向いたら大きく漕ぎ出します。このテクニックが決まったときには、ほとんど流されずにその場でクルッと回り、すぐに次の動作にうつることができます。
右漕ぎで右に転回するには、あらかじめ回りたい方向（右）にカヌーを回し始め、きっかけを作ってから、バウ・ドロウのように右腕が伸びた状態でパワーフェイスで水をつかむとうまくいきます。左手の親指が自分の方をむいて頭の辺りにくるようにします。
岩の下流側で流れの止まっているところから、漕ぐ側に回って流れにでる場合のストリーム・インです。
（この場合は、右漕ぎなので右回りでのストリームインです。）
バウ・ドロウでカヌーの先端（バウ）側が１／３くらい流れにでた頃、ブレードで流れをつかまえるようにします。この流れの力でカヌーの方向がクルッと変わるのでタイミングを見計らって、大きく漕ぎ出します。
この場合は、漕いでいる反対側に回って流れに入る方法です。
スイープストロークできっかけを作り、バウが１／３くらい出るころから、クロスバウドロウで水をつかんで、水の力でカヌーを回します。回りきる頃に、スイープストロークなどで方向を調整します。このテクニックはクロスバウドロウの時、ブレードをできるだけ前の方に入れると良いです。